山登りの如く | パギーの日記・飲み歩き紀行

山登りの如く

ギター弾くんならこの曲からはじめて天国への階段へ…ってどんだけステレオタイプなんだ!と思いつつ、「でも王道だろぉ!」というノリで練習し始めたホテルカリフォルニア。きっかけは前回書いた通りなんだけど、家で練習しました。

でもうまくならないんだな~これが!とにかく最初は、タブ譜を追うのがまどろっこしいわチョーキングができないわで、10分でピックをブン投げてました。ちなみに自分のギターのレベルは、まずコードは一応弾けて、ミュートとかカッティング、ブラッシングっていうのも何とか本を見て「どういうもんかは分かったつもり」な感じです。コードもはじめはオープンコードだけっていう具合だったけど、最近はぼちぼち高い位置のキーも把握してきたっす。とまぁ、こんな感じ。つまり良く言って素人に産毛が生えた程度。。。

そんな私がかの名曲中の名曲!イーグルスのホテルカリフォルニアの、しかもソロパートを弾こうってんだからもう、最初は散々でした。

まず、単音がちゃんとでない。これは厳密にいうと今もきちんと鳴らせてないんだけど、要はピッキングがめちゃくちゃ下手だったのです。

「これはいかん」と思い、はじめはひたすら一絃、二弦、三弦…と、一本ずつ順番に弾いていました。もうひたすら。といっても10分くらいで飽きちゃうので、とにかく毎日弾きました。時には朝起きてとりあえず一弦、二弦、三弦…寝る前に一弦、二弦、三弦…するとどうでしょう!ある時ためしにゆーっくり弾いてみたら、ソロの出だしがなんとなく音になっている!こ、こ、これは感動でした。気がついたら右手だけでなく、左手の握力も多少ついていたようで、薬指で絃をググっと持ち上げたら気持ちよーい音で「にゃーん」って鳴ってくれました。

そうとわかれば、あとはタブ譜を読み進めて行けば、弾けるようになるのでは!?そう思った矢先、新たな問題が。

音は鳴らせるようになっても、リズムがわからなくなる。これはもっと致命的でした。つまり、それまでは難しいところはゆっくり、とりあえずひけるところは早く弾いてしまっていて、曲の中でどういう感じでなっている部分だったかまったく分からなくなってしまったのです。すると途中からいまどの部分を弾いてるかが分からなく、いらいらイライラし始めました。だったらはじめっから一番ゆっくりなテンポでやってみれ!という話だろうけど、なぜか途中でわからなくなる。なぜなら、ゆっくりやっても難しいところにくるともっとゆっくりになって、もはや曲に聞こえないレベルのテンポになってしまうのだから!

これはもう、ひたすら同じところを弾きまくるしかないなぁ…と思いました。どうやら先は長そうです。。。

でも、意外な行動によってこの問題は克服することができた!その行動とは、ズバリ「CDを聞く」。なんじゃそりゃ!曲が分かってなかったんかい!いやいやその通り。私、実は曲が分かってなかったのだな~…というのも、ソロの部分の音階を一音一音正しく、正確に鼻歌で歌えるほど実は分かっていなかったんだな~ということです。もうそれから、嫌になるくらいCDを聞いてみました。でも本当は嫌にならなかった。だっていい曲なんだもん。こればっかりは「この曲を選んでよかった」と素直に思いました。何回リピートしても飽きない。しまいには夢の中でも「おんだだーきずはいうぇー、くーりりんまへぁー!」(歌の出だし。こう聞こえる。)とつぶやいてました。

もう頭の隅にこびりついて離れなくなって来たころ、ギターの技術的にはそんなにうまくなった感じもしなかったけど、すいーっと音が流れ始めたのです。なぜだろう!?それは自分でもわからなかった。正直。でもなんとなく、今弾いている部分の先の音が頭の中であらかじめ鳴っている感じ。

これはかなり気持ちがよかったです。思わず叫んでしまうほど気持ちよかった。それまでは近所を考え、音も控えめに鳴らしていたけど、一度だけCDとギターアンプのボリュームをギンギンにあげて弾きました。気分はコンサートホールです。

やっぱすごいわ。音楽って。あらためてそう感じました。

その後、一度マールのマスターに腕前を見てもらいに行きました。もちろんマスターと比べると素人くささ満点の弾きこなしなのだけれど、それでも「ぎのちゃんギターね、僕ドラムやるから」って言って。しかも他のお客さんにカラオケ歌ってもらって、やってみました。

これがさらに気持ちよかった!ギターも自分のではなく、お店の黒いストラトキャスターで、アンプも良いヤツで、エフェクターを足でいじったり、なんかそういう細かいところから全て楽しい。

と、ここまでくると一つの考えが頭をよぎる。。。

そう、バンドを組んでみたい!という欲求である。

でも、今のところそんな時間はないだろうな~…単位も楽じゃないし、バイトやらなきゃだし。。。

とにかく、今回はギターを弾くことの楽しみを存分に味わえた。いい経験になった!うん。